排卵誘発の目的

    排卵誘発の目的

    Mild Short 法

    マイルドショート法とは余り聞かれないと思います。マイルドとは、使うHMG製剤の量を少なくして卵巣刺激をしますと下垂体の律動的な分泌は余り抑制されません。そこに少量のブセレキュア点鼻による内因性のパルス状ゴナドトロピンの分泌を促して、少し強めの律動刺激を目指した卵巣刺激法で、当院のメインの誘発方法です。


    ショート法のメリット
    • 生理が来たときのホルモン状態で誘発するかどうか決められる。
    • ブセレキュアなどの下垂体性刺激ホルモン剤を少量使用することにより内因性ゴナドトロピンの分泌を促すだけでなく、卵胞を刺激する作用もあるため、 使うHMG製剤の量を節約でき、費用の低下が見込める。
    • FSHの生理中の値が普通だった場合(通常6〜9)血中濃度が10mIU/ml前後を目標値として誘発してゆきますが、このように低くても卵胞を育てるのは十分な刺激が得られます。
    • 低刺激なので卵の細胞質と核の成熟の差ができにくい。
    • ブセレキュアなどの下垂体性刺激ホルモン剤 は点鼻して6〜7日目頃から下垂体を抑制する様になるため、LHサージを抑制でき、多くの卵の卵胞発育を可能としている。

    ショート法のデメリット
    • 卵巣機能が低下している方は、点鼻開始5〜6日目のホルモン採血をすると、黄体ホルモンやLH値が高値になっており、受精卵のQuality を下げる可能性がある。
    • 点鼻すると気分不快や頭痛や吐き気を催す方がおります。しかし多くの方は数日で馴れます。