クリニック案内

院長よりメッセージ


2019年12月から、ナイアシン(ビタミン B 3)の前駆体であるニコチンアミド・リボシドと言う成分の入ったサプリを難治性の不妊症患者の体質改善のために取り入れてみたところ、8割近くの方が採卵した卵のクオリティが明らかに良くなっていました。元々ナイアシンは老化と関係があり、加齢とともに精巣以外の全ての臓器で低下が起こっていることが分かっています。ナイアシンはミトコンドリアの代謝の呼吸とエネルギー産生に必須のビタミンとされています。また、私たちが細胞分裂をする時に遺伝子を保護したり修復したりする サーチュイン遺伝子の全てを活性化すると言うことも分かっています。(1) ニコチンアミド・リボシド を含むサプリは卵巣の若返りに最もふさわしいサプリメントではないかと思われます。勿論それが十分に作用するためにはバランスの良い栄養が必須であることは言うまでもありません。玄米などの食事はナイアシンを多量に含み、私たちの代謝を積極的にサポートしてくれます。不妊治療の基礎体力をつけるサプリメントとしては玄米発酵食品を第一にお勧めいたします。

女性がダイエットをしてそれが重症になると月経不順やら経血量の減少が発生し、しまいには無月経となってしまいます。それと同じように男性も、 朝ごはんを食べないで頑張っている多くの方が 精子が少なくなり、疲れがたまって夜の営みもできず、ひどい場合には無精子症に近いような状態になってしまいます。ご夫婦とも食事をもっと大事にしていただいて、不妊治療をきっかけに健康を取り戻してもらいたいと願っています。


 新型コロナの流行によって皆さんの心配が高まっていますが、これこそ免疫力を上げるためにバランスの良い食事をして不妊治療を成就すると言う一石二鳥をお勧めします。耳寄りな情報として、オリーブ葉エキスに含まれるポリフェノール成分がRNAウイルスである新型コロナのプロテアーゼを抑制するため、しっかりした予防効果があります。(2-11)またミトコンドリアの膜電位をあげるため、例えて言えば100 vのエアコンが200 V になったような状態になり、代謝を上げて不妊治療にも有益です。

 免疫を上げるためにはビタミン D3を多めに取っていただくことが大事です。特に50ng/ml近くまであげると多くの方が早く妊娠するようになり、また卵のクオリティも改善するという報告がいくつもあります。(12)このビタミン D3 はその他に糖尿病の改善やメタボの改善、老人の運動機能やボケの改善など多岐にわたって改善効果が見られています。当院の患者さんのビタミン D 3の平均濃度は19.6ng/ml で、8割近くの方が欠乏または不足の状態であることが分かっています。


 最先端の質量分析器(Tandem Mass Spectrometry)でメタボローム解析する有機酸検査(13)と腸内細菌の精密検査(14)を、ART実施クリニックとしてはそれぞれ日本で初めて取り入れました。これによりさらに難解な患者さんの不妊の原因が分かってきました。結論を下記の短い言葉にまとめます。


卵巣機能が年齢に比べて著しく低下している方の多くが、カンジダ菌の出す毒素がミトコンドリアの代謝を抑制し、重症不妊症になっている。 腸管炎症を抑えるために副腎疲労を来たし、性ホルモンが減少している。 腸管内細菌異常増殖( SIBO )による 炎症で 腸絨毛が萎縮し、栄養の吸収がうまくいっていない。



すなわち 副腎疲労や重症な不妊を直すには腸のメンテナンスが必要だということです。 腸管をキレイにすることで、それがひいては子宮内膜炎をも改善していることがわかりました。 他のクリニックではうまくいかなかった方でも、設備の充実はもちろんですけれども、不妊治療の本流である、妊娠体質にして、良い受精卵を作る技術までを含めた、患者さんを幸せにする”Quality of ART”を当院はモットーとしております。 今まで本当に辛い思いをして、悔し涙をされた難治性不妊の方々や年だから諦めかけていた方でも、ミトコンドリアを3か月頑張れば卵の若返りもできるようになるため、妊娠が期待できるのです。 当院では、今、不妊治療のパラダイムシフトが起こっています。是非、メールやオンライン診療でご相談ください。ご質問があればコチラからお問い合わせください。