生姜による効果的な冷え対策

2025.01.29栄養

生姜による効果的な冷え対策

冷えは万病のもとと言います
冷えが特にきつく感じられるこの季節、靴下や腹巻などの対策はもちろんですが
食事での改善策を考えてみたいと思います

食材による対策として生姜は体を温める代表的な食材ですね
けれど生の生姜と乾燥生姜で体を温めるメカニズムが異なります
主に含まれる成分とその変化に関係しています

1. 生の生姜

主な成分: ジンゲロール
ジンゲロールには、血管を拡張する作用があります
これにより、血流が促進され、体の表面温度が上昇します
ジンゲロールは、発汗を促す作用も持っています
汗をかくことで体温を下げる効果もありますが、
一時的に体の表面温度が上がるため、温まったと感じることがあります
なので、比較的早く温まる効果を感じやすいですが、持続時間は短めです
また 体の中心部よりも、体の表面を温める効果が強いです
冷えの初期段階である風邪の引き始めなど、軽い冷えを感じるときに有効です

2. 乾燥生姜(蒸し生姜、乾姜など)&加熱生姜

主な成分: ショウガオール
ジンゲロールを加熱・乾燥させると、ショウガオールという成分に変化します
ショウガオールは、体の深部で熱を生み出す代謝を促進する作用が強く、
内臓から温める効果があります
血流を促進する作用も持続するため、温め効果が長く続きます
長く冷えに悩んでいる方や、内臓の冷えが気になる方に有効です
生の生姜を加熱したり、乾燥させたりすることで
ジンゲロールがショウガオールに変化します
乾燥させることで水分が抜けるため、ショウガオールが濃縮される傾向があります
特に蒸してから乾燥させる「蒸し生姜」は、
効率的にショウガオールを生成できるため、温め効果が高いとされています

同じショウガオールでも加熱でできるものは、
加熱する時間や温度によって、ショウガオールの生成量が変化します
また加熱する際に油や他の食材と組み合わせたりすることで、
温め効果以外の相乗効果が期待できます

ということで冷え対策には
直接すりおろした生姜を入れるような刺身や紅茶よりも
乾燥生姜、特に加熱料理への使用をお勧めします

管理栄養士