【ビタミンA】サプリメントを選ぶ時の注意②

2025.05.07栄養

【ビタミンA】サプリメントを選ぶ時の注意②

ビタミンAのサプリメントについて
前回の続きです

日本のサプリメントでは、成分表示に単に「ビタミンA ○○μg」や
「ビタミンA ○○IU」と書かれている場合、
それが「レチノール」なのか「β-カロテン」由来なのか、分かりにくいことがあります

「ビタミンA」とだけ書かれている場合、
多くはレチノール(またはその誘導体であるパルミチン酸レチノールなど)を

指している可能性があります
含有量の単位としては、国際単位「IU」や「μg RAE(レチノール活性当量)」が使われます
特に「レチノール」という言葉がなくても
「パルミチン酸レチノール」などが原材料名に記載されていれば、それは活性型ビタミンAです
(補足:「μg RAE」はβ-カロテンなども含めたビタミンA全体の量をレチノールに換算した値ですが、サプリメントの成分表示では、レチノールそのものの量を指していることが多い印象です)

そのため、「ビタミンA」という表示だけを見て安心するのではなく、
原材料名や成分表示の詳細を確認することが重要です
(それらが記載されていないものは、そもそも商品として信頼ができないです)

<妊活中のマルチビタミン選びのポイント>

では、妊活中にマルチビタミンを選ぶ際は、具体的にどうすればよいのでしょうか?
ポイント1:ビタミンA源として「β-カロテン(β-カロチン)」と
明記されているものを選びましょう。

ポイント2 :成分表示を確認し「ビタミンA」の項目で
「(β-カロテン由来)」「β-カロテンとして」といった記載があるか
または「β-カロテン ○○μg」のように独立して記載されているかを確認します

ポイント3 :原材料名を確認 し「デュナリエラカロテン」や
「β-カロテン」といった記載があるか確認します
一方で、「ビタミンA脂肪酸エステル」「パルミチン酸レチノール」
「酢酸レチノール」といった記載がある場合は、活性型ビタミンAが含まれています

ポイント4 :両方含まれる場合が!
製品によっては、レチノールとβ-カロテンの両方を含むものもあります
その場合は、レチノールとしての量が過剰にならないか(耐容上限量※ を超えないか)を
確認する必要があります


<安心して栄養補給するためのまとめ> 
ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康維持、視覚機能など、体にとって不可欠な栄養素です
しかし、妊娠を考える時期には、その摂り方、特にサプリメントでの摂り方に注意が必要です
大切なのは、リスクのある「活性型ビタミンA(レチノールなど)」の過剰摂取を避け
安全性の高い「β-カロテン」で補うように心がけることです
(※妊娠期のビタミンA(レチノール活性当量)の耐容上限量は
日本では2,700 μgRAE/日とされています。)

サプリメントはあくまで食事の補助です
基本はバランスの取れた食事を心がけ、
その上で必要な栄養素をサプリメントで賢く補っていきましょう
あなたの妊活が実りあるものになるよう
栄養面からもしっかりサポートさせていただきます

表示が分かりにくい場合や判断に迷う場合やサプリメント選びで迷ったら
自己判断せずぜひ一度ご相談くださいね

管理栄養士