「超加工食品」との付き合い方

2025.11.19栄養

「超加工食品」との付き合い方

超加工食品とは、
複数の工程を経て作られ、
一般的に砂糖、塩分、不健康な脂質が多く含まれ、
保存料や着色料などの添加物が使われている食品のことです
.
具体的には、以下のようなものが挙げられます
・菓子パン、ドーナツ、ケーキ、クッキーなどのお菓子
・インスタントラーメン、カップスープなどの即席食品
・清涼飲料水、エナジードリンク
・ソーセージ、ハムなどの加工肉
・フライドポテト、ファストフード全般
・冷凍食品、○○の素などの調味料
・総菜やお弁当、冷凍食品を提供する外食など

私たちの食生活に深く浸透しているこれらの食品は
手軽で美味しく、つい手に取ってしまいがちです

けれど、超加工食品の摂取と女性の不妊との間に
「有意な関連性がある」ことを示唆されています
(前回の記事では男性不妊との関連を報告しました)
研究では、超加工食品の摂取量が多い(総エネルギー摂取量の40.8%を超える)と
不妊のリスクが上昇する可能性が指摘されています

そのメカニズムとしては、いくつかの要因が考えられます
1.高カロリーによる体重増加とBMIの上昇
超加工食品は一般的にエネルギー密度が高く、
知らず知らずのうちに過剰なカロリーを摂取しがちです
肥満やBMIの上昇は、ホルモンバランスの乱れを引き起こし
排卵障害など不妊のリスクを高めることが知られています

2.卵子の質への影響
超加工食品に含まれるトランス脂肪酸や添加物、保存料などが
卵子の質を低下させたり、体内の酸化ストレスを増加させたりする可能性があります

3.内分泌かく乱物質への曝露
超加工食品の包装材料から、フタル酸エステルなどの化学物質が食品に移行し、
それが卵巣内の卵胞に悪影響を及ぼし、
卵子や胚の発育を妨げる可能性も指摘されています

4.栄養の偏り
超加工食品に偏った食生活は
ビタミンやミネラルなどの微量栄養素の不足を招きます
これらの栄養素は、女性の生殖機能にとって非常に重要です

5.腸内環境の悪化と炎症
超加工食品の過剰摂取は、腸内細菌叢に悪影響を与え
体内の炎症反応を引き起こす可能性があります
腸内環境や慢性的な炎症は、生殖機能にも影響を与えると考えられています

この研究はまだ横断研究であり、
超加工食品が直接不妊を引き起こすという因果関係を確立するには
さらなる研究が必要です
しかし、健康全般、そして妊活においても
超加工食品の摂取を減らすことは、メリットが大きいです

改善する方法として
1.意識して「非加工食品」を選ぶ:
新鮮な野菜、果物、未精製の穀物(玄米、十割そばなど)、
豆類、魚、肉、卵など、素材に近い食品を積極的に選びましょう

2.自炊の頻度を増やす
調理済み食品やインスタント食品に頼らず、
なるべくご自身で料理をすることで、材料や調味料をコントロールできます

3.栄養表示をチェックする
食品を選ぶ際は、原材料名や栄養成分表示を
確認する習慣をつけましょう
特に砂糖、塩分、脂質の量に注目してみてください

4.飲み物にも注意
清涼飲料水や加糖の飲み物ではなく、水やお茶を選ぶようにしましょう

5.少しずつ置き換える
例えば、
毎日食べていたお菓子を → 果物やナッツに
ランチのコンビニのお弁当や総菜を → 夕食の残りを利用した手作りのお弁当に
お鍋の素 → 昆布だし+ポン酢しょうゆ
といった形で、少しずつ置き換えていくのがおすすめです

妊娠しやすい体づくりは、日々の小さな選択の積み重ねです
超加工食品を完全に排除するのは難しいかもしれませんが
意識して減らすことで、体の負担が減り良い方向へ向かいます

*参考文献*
Su X, Chen G, Shi S, Sun H, Su Y, He Y. Association between ultra-processed foods and female infertility: a large cross-sectional study. BMC Public Health. 2025 Jul 2;25(1):2213. doi: 10.1186/s12889-025-23458-w. PMID: 40604798; PMCID: PMC12220606.

管理栄養士