今年1月改定された米国の食事ガイドラインですが
前回のものよりもさらに踏み込んだ内容になっており、
特に以下の2点が妊活中の女性にとっても非常に重要な指針となっています
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★全粒穀物(ホールグレイン)の摂取をさらに強化すること
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★良質なタンパク質の摂取量を増やすこと
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「血糖値を安定させるための全粒穀物」と「体(細胞)をつくる材料となるタンパク質」
これはまさに、卵子の質を高め、着床しやすい子宮環境を作るための黄金ルールそのものです
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このガイドラインを受けて、
「では全粒粉のパンやパスタを食べよう」と考える方も多いかもしれません
しかし、日本の妊活女性には、小麦製品ではなく「玄米」を強くおすすめします
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小麦に含まれるグルテンは、体質によっては腸内環境を荒らし、
慢性的な炎症の原因になることがあります
妊活において「炎症」は大敵です
また、輸入小麦の残留農薬(ポストハーベスト)の懸念も
ゼロではありません
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一方、日本人の腸に馴染んだ「お米(玄米)」は、
腸内環境を整えつつ、エネルギーを安定供給してくれます
米国の最新科学が求める「全粒穀物」のメリットを
日本人が最も安全かつ効果的に享受できる食材こそが「玄米」です
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私がこれほどまでに玄米を推すのには、
もう一つ、大きな理由があります
それは、玄米に含まれる「エルゴチオネイン」という成分です
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これは「長寿ビタミン」とも呼ばれる強力な抗酸化物質です
私たちは呼吸をするだけで体内に活性酸素が発生し
それが卵子や精子の「サビ(酸化ストレス)」となり、質の低下を招きます
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エルゴチオネインは、この酸化ダメージから細胞を守る力が非常に強く
熱にも強いため炊飯しても壊れません
白米に精米すると失われてしまうこの貴重な成分を摂取することは
いわば「毎日の食事で卵子のアンチエイジングをする」ようなものです
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「全粒穀物を増やして、タンパク質も増やして…」と考えると
献立が難しく感じられるかもしれません
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でも私たち日本人には、最強の組み合わせがあります
「玄米」+「具沢山のおみそ汁」+「納豆」
たったこれだけでいいのです
「玄米」でガイドラインが求める「全粒穀物」と抗酸化物質(エルゴチオネイン)を確保
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「納豆」と「味噌(大豆製品)」で、ガイドラインが推奨する「タンパク質」をしっかり確保
貝や肉なども入ればなおいいですね
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「お味噌汁」に野菜やキノコを入れれば、ビタミン・ミネラルも完璧です
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あえて手の込んだ料理を作ったり
高価なスーパーフードを買ったりする必要はありません
最新の栄養学が求めていることは
実は日本の伝統的な朝ごはんで全て満たせるのです
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不妊治療や妊活は、どうしても頑張りすぎてしまいがちです
しかし、食事に関しては「足し算」で難しくするのではなく
昔ながらの知恵に戻る「引き算」の考え方が、結果として最短ルートになることが多々あります
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「今日は疲れたから、玄米と納豆汁だけでいいや」
こんなお夕飯でもそれは手抜きではなく、最新のガイドラインに沿った立派な妊活食です
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当院では、こうした無理のない体づくりのアドバイスも行っています
毎日の食卓から赤ちゃんを迎える準備を整えていきましょう
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院長