炒め物や揚げ物に使う「油」
安かったから いつも使っているから 「コレステロール0」と書いてあったから
その一本を、なんとなくそんな理由から選んでいませんか
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実はこの「なんとなく」が、妊活の土台を静かに邪魔していることがあります
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卵子も精子も、そして子宮内膜も、細胞はすべて脂質の膜に包まれています
どんな油をとるかで、その膜の材料そのものが変わります
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さらに油には、体の中の炎症を強める方向に働くものと、しずめる方向に働くものがあります
排卵も着床も、炎症の影響を受ける現象です
油は「妊活には関係ない脇役」ではありません
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実際に、女性ではトランス脂肪酸の摂取が多いほど
排卵障害による不妊が増えるという報告があります 1)
男性でも、トランス脂肪酸の摂取量が多いほど総精子数が少ないという報告があります 2)
トランス脂肪酸は、炎症の指標(CRPやIL-6)を上げる方向にも働きます 3)
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もうひとつ、量の問題もあります
サラダ油の主な成分はリノール酸で、オメガ6という種類の脂肪酸です
オメガ6は体に必要な油ですが、外食や加工食品からも自然に入ってくるため、
現代の食事では入りすぎになりやすい油です
オメガ6が多くオメガ3が少ないバランスに傾くと、体は炎症を起こしやすい状態になります 4)
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ここで知っておきたいのが、いわゆる液体の調理油(代表的なサラダ油だけでなく)
のつくられ方です
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一般的な植物油の多くは、原料から溶剤(ヘキサン)を使って効率よく油を抜き出し、
そのあと高温で脱色・脱臭して仕上げられます
この脱臭の工程は200度前後の高温で行われ、
その過程でトランス脂肪酸が生じることがわかっています 5)
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原材料表示には「食用植物油」としか書かれていません
でも、原料に何も足していなくても、つくり方の段階で油の質は変わっているということです
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そして知っておいて欲しい「コレステロール0」の表記
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植物には、もともとコレステロールがほとんど含まれていません
だから植物油が0なのは、企業の努力ではなく、当たり前のことです
(食品表示基準では、100gあたり5mg未満なら「含まない」と表示できます)
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「コレステロール0」は健康の証明ではなく、その油の出身地の説明にすぎません
その表示を見て安心してしまうと、本当に見るべき「どうやってつくられた油か」を見落とします
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そもそもコレステロールは、避けなければいけないものではありません
柳医師の記事にもあったように、エストロゲンや黄体ホルモンといった
ステロイドホルモンは、コレステロールを材料につくられます 6)
妊娠を支えるホルモンの、出発点です
(ただし多いほどよいわけでもなく、血中の脂質が高いご夫婦では妊娠までの期間が長かったという報告もあります 7))
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大切なのは、コレステロールを0にすることではなく、
その材料になる脂質の質を選ぶこと
だから栄養カウンセリングでは、油の選び方はとても重要、とお伝えしています
次回は、妊活中に選びたい油と、控えたい油を具体的にお伝えします
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管理栄養士
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*参考文献*
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1)Chavarro JE, et al. Dietary fatty acid intakes and the risk of ovulatory infertility. Am J Clin Nutr. 2007;85(1):231-237.
2)Chavarro JE, et al. Trans-fatty acid intake is inversely related to total sperm count in young healthy men. Hum Reprod. 2014;29(3):429-440.
3)Mozaffarian D, et al. Dietary intake of trans fatty acids and systemic inflammation in women. Am J Clin Nutr. 2004;79(4):606-612.
4)Simopoulos AP. The importance of the omega-6/omega-3 fatty acid ratio in cardiovascular disease and other chronic diseases. Exp Biol Med (Maywood). 2008;233(6):674-688.
5)Kemény Z, et al. Deodorization of vegetable oils: prediction of trans polyunsaturated fatty acid content. J Am Oil Chem Soc. 2001;78(9):973-979.
6)Miller WL, Auchus RJ. The molecular biology, biochemistry, and physiology of human steroidogenesis and its disorders. Endocr Rev. 2011;32(1):81-151.
7)Schisterman EF, et al. Lipid concentrations and couple fecundity: the LIFE study. J Clin Endocrinol Metab. 2014;99(8):2786-2794.